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いきもの憑りのお話ーー43

susa

いきもの憑りのお話ーー43

セレーネ 
セレーネ ギリシャ神話の月の女神 ギリシャ神話では、月の女神は乙女時代のアルテミス、熟年期のセレーネ、老年期のヘカテーという三位一体で、更に処女性の象徴でありながら50人の子供を儲けているなど、非常に中房度の高い設定となっている。おまけに、アルテミスはオリンポス12神だが、セレーネ、ヘカテーはティタン族と来たもんだ。何を言っているかわからないだろうが、私も、何をされたか解らなかった。頭がどうにかなりそうだ。催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえが、今は反省している。

 この記事は、いきもの憑りのお話ーー42》の続きです

 むかしむかし。
 私がまだ中学生だった頃。
 父の酒乱が始まりました。
 それは、とても「尋常」とは思えませんでした。
 100万人に一人とか1000万人に一人とかいうレベルの、強烈な酒乱だったと思います。
 父の酒癖の悪さを目にした人が、「あいつ、キチガイなんじゃないか?」と言ったとか言わないとかいう話しが、時々私の耳にまで届いたりしてました。

 以降、父が死ぬまでの間、父が素面でいる姿を目にしたことは、無かったと記憶しています。
 父が酒を飲まない日はただの一度もなく、そのうえ、ほんの数時間の飲酒の我慢をすることも出来ず、暴れる頻度は毎日ではなかったのですが、二日に一度、静かな夜が二晩は続かないというレベルで、酔いつぶれて一度眠った後、深夜にむっくりと起き出して、ワケの判らない事を言いながら暴れまくりました。
 私は、それが嫌で嫌で、ずっと長いこと、父のことが憎くんでいました。

 そういう環境で育ったので、私は当然のように、女性を遠ざけるようになりました。
 だって。私と関わると、可哀想じゃないですか。
 大の大人が酒を喰らって顔を真っ赤にして意味不明の事を喚き散らして暴れる、地獄を絵にしたようなところに、わざわざ関わるなんて、可哀想でしょ?
 それで。
 遠ざけるようになりました。
 心の周りにはバリケードを作って、誰も入り込んでこないようにしたのです。

 だけど。
 このバリケードは、絶対無敵じゃありませんでした。
 ごく希に、バリケードの内側に入り込んでしまう人が現れました。

「太陽さん」も「お月様」も、私にとって、「そういう人」でした。

「お月様」は、私より一回り年上で、私と「お月様」が知り合ったのは、私が20代半ばの頃で、同じ職場の同僚として、彼女が後から就職してきた、という形でした。
 そういうわけで、当時「お月様」は、年増の領域に差し掛かっていた事になりますが、美人だったし雰囲気も若々しかったので、三十前後に見えました。

 で。
 彼女に対する私の第一印象は、「この人の旦那さんは幸せ者だなぁ」というものでした。
 一緒に居るだけで幸福感を感じるようなタイプの女性でした。
 おまけに、何処をどう見ても、独り身には見えませんでした。というか、「この人を放っておくやつは、頭おかしいだろ」という感じでした。何処からでも、男が寄ってくるようなイメージ。それも、ちゃらちゃらした男じゃなくて、「男の中の男」みたいなヤツが。

 つづく

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Posted bysusa

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