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いきもの憑りのお話ーー13

susa

いきもの憑りのお話ーー13

正義の女神(テミス)      
女神テミス (ギリシャ神話の正義の女神) 片手に剣を、もう一方の手には天秤を握り、目隠しをしている正義の女神、テミス。彼女の目隠しには、二つの解釈がある。ひとつは、「正義の女神でありながら、現実が何も見えていない。裁くべきものを裁かず、罪のないものばかり裁く無能者」という中傷。ひとつは、「相手の容姿や身分には一切影響を受けない公正さの証し」という賛美。どちらの解釈が正しいと思うかは、あたな自身が、貴方の行いで示せば良い。正義の女神様は、きっと見てますから。目隠ししてるけどね。

 この記事は、《いきもの憑りのお話ーー12続きです。
 
 脳についての考察を行っていった私は、脳が演算に使用する基本単位は《恐怖》であり、生物にとって恐怖の双璧をなす欲望は、《擬似的に創られたマイナスの恐怖》であるという仮説に辿り着きました。
 
「欲望」と「恐怖」が複雑に絡み合っていると考えた時、脳の振る舞いは極めて不可解に見えますが、このようにあくまでも「恐怖」一本で処理されていると見なせば、理解は容易になります。
 
 カルト宗教は、まず、「地獄」や「死」、あるいは「この世の終わり」という「恐怖」を信者に刻み込みます。
 
 信者は、刻み込まれた恐怖を、なんとか処理しようと足掻きます。
 心の中は、巨大な恐怖で押しつぶされそうになります。
 
 そこに、「教祖様の教えに従えば、救われますよ(恐怖を無効に出来ますよ)」と、救いの手を差し伸べます。
 心の中の恐怖は、コレによってゼロ、あるいはマイナスになります。 あるいは、ゼロやマイナスにならずとも、心の負担は「大幅に軽減」されます。
 
 教団は、それ以外の問題も、「あらゆる事は、教祖様が救ってくれますよ」と教えます。
 信者の脳は、「教祖依存症」に陥ります。
 
 すると……
 
 もし、「教祖様って、実は、ただの人間何じゃないか?」 などという疑念が芽生えても、脳は、瞬く間にそれを否定してしまいます。
  最高のアンチ恐怖システムである教祖様が無効化されてしまうと、教祖様で押さえ込んできた恐怖が心の奥から湧き出し来て、心の中が恐怖で押しつぶされてしまうからです。
 それよりは、例えウソであっても、「教祖様こそ真の救世主だ」という考えを信じ続けた方が、心が楽だからです。  脳は、「何が正しくて、何がウソか」なんてことは、別にどうでもいいのです。 もし、賢くならないほうが得なら、バカの状態にとどめてしまうのです。もし、好きになることで解決されるのであれば、嫌いなものを好きにしてしまうのです。
 脳が優先していることは、そんな事ではなくて、単純に、「どうすれば恐怖を消せるか」だからです。
 
 この「教祖様」の手法は、オーム真理教が、ほぼそのまま信者に対して行っていたやり方です。
 そして、信者たちは、あの小汚いおっさんが、「神々しく輝いて」見える状態になりました。
 他人のウソに騙されて眼が曇っていたとかいうのではなく、そうするのが、本人にとって一番都合が良かったから、彼等自信の脳がそのように調整していたのです。
 
 そして……
 私は、とてもよく判るのですが。
 これは、2009年頃から、保守系政治団体や保守言論人が行っていた手法でもあります。
 
 保守系政治団体は、ある時期から口々に語るようになりました。
 「この危機的状況から日本を救えるのは、安倍さんしか居ない!!」
 と。
 
 その結果、いったい、何が起きたでしょうか?
 「ネトウヨ」と称される、非論理的な思考で、ただただ、自分にとって都合の悪い主張を行う人々をヒステリックに罵倒し、「安倍晋三」を崇拝する、異様な人々が生み出されたのです。
愛国奴(古谷経衡)s 
愛国奴 (古谷経衡著) 本の内容は読んでいないので知らないが、タイトルは秀逸だと思う。私がこの本の著者である古谷経衡という青年の存在を知ったのも、チャンネル桜を通じてだった。どういうわけか、異様に優遇されており、特になにか実績があるわけでもないのに、自分の番組をもっていた。アニメ、ゲームのオタクであり、政治に興味が全く無かった人間が、政治活動(ウヨク)に関心を持った時、政治に馴染んでゆくための導き手、橋頭堡になっていた。その後、私がチャンネル桜を観るのを辞めて、しばらくすると、彼もチャンネル桜から離れ、いつの間にか、桜を批判する側に回っていた。そういう意味では、私自身の鏡みたいな印象を持っている。この人は、アンチがかなり多いが、私個人は、彼のことはむしろ好きである。なお、私は、彼とガチンコ裁判で争いを繰り広げたたYoutuberの高木勝利という青年のことも、けっこう好きである。

 安倍晋三という政治家は、明らかに、売国奴的な行動を連発していますし、政治家として不誠実すぎるし、何よりも人間として卑怯で下劣ですが、「安倍晋三依存症」になってしまった人々にとって、それは関係無いのです。
 ニコチン中毒者が、「タバコに発ガン性があっても関係ない」と考えているのと同じです。
 
 多くの非ネトウヨの人は、語ります。
「なぜ、ネトウヨはこんなに頭が狂っているのか?」

「あいつらとは、論理的な討論が出来ない」  と。
  私は、その問にこう答えます。
「それは、彼等の心を《恐怖》が支配しているからだ」
「安倍晋三依存症に陥っているので、安倍晋三が絡んだ話になると、パチンコ中毒やニコチン中毒と同じような反応をしてしまうのだ」
 と。
 
 中国が攻めてくる。
 韓国が攻めてくる。
 北朝鮮が攻めてくる。
 民主党が日本を滅ぼす。

 
 彼等の頭の中は、そんな事で充たされてしまっているのです。
 そう。
 実質的に、「世界が滅ぶ」「地獄に堕ちる」という怯えから宗教に縋った人々と何も変わらないのです。
 そして、この問題の解決策として「救世主」に縋った点も同じです。
 
 ネトウヨは、宗教指導者「神の子/救世主」に縋る代わりに、政治家「安倍晋三」に縋ったわけです。
 
 そして彼等の目には、それ以外の問題が、見えなくなってしまいました。
 TPPで国内産業がズタズタになろうと、農業が崩壊してこの国が食糧自給の出来ない某国の道を歩むことになっても、北方領土問題でロシアに完璧にしてやられても、カケトモ問題で政治が私物化されていることが表面化しても、彼等には、それらが問題だと思えないのです。
 何故ならば、彼等が大切なのは、「安倍晋三様の教えに従うこと」であり、TPPも、領土問題も、カケトモ問題も、「絶対の存在である安倍晋三が、そのようにした」から、です。
 
 安倍晋三に縋り付くことで恐怖を振り払っている彼等は、《安倍晋三の否定》が出来なくなってしまっているのです。

 一度、このような「依存状態」に陥ると、人は容易く奴隷と化してしまいます。
 薬物なら、その薬品に。
 ギャンブルであれば、その賭け事に。
 人物であれば、特定の個人に。
 依存状態が出来上がり、ソレなしにはいられなくなります。そして、正常な価値判断能力が失われます。
 なぜならば、人間の価値判断の基準も、その演算算出の基準に「恐怖」が深く関与しているからです。

 
 これが、私が一人でも多くの人に知っておいて欲しい「脳の弱点」です。


 逆に、恐怖や欲望から離れられると、とたんに「真実」が見えるようになる、ということだって、多々起こっています。人間は、そういう風に、自分に騙されて生きているのです。
 自分に都合の悪い事実から、逃れるためにです。


 つづく

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Posted bysusa

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