FC2ブログ

神憑りのお話ーー09

susa

神憑りのお話ーー09

ネコの裁きは突然に来る
 キリスト教の看板を弄った悪戯 神がネコになっている。ジョークとして、これはありなんだか、なしなんだか。

 この記事は神憑りのお話ーー08》の続きです。

 味岡駅から扶桑へ向かう為には、犬山駅で乗り換えなければなりません。
 夜を徹して掃除をしたり、歩き続けたりした結果、この時、既に立っているのもやっとという状態で、油断をするとたちまち、意識が飛んでしまいそうな状態でした。

「犬」という単語からは、ちょっと嫌なものを連想しました。

 日月神示の中に、「猫にをつけよ、犬来るぞ」という一文があるからです。
「犬」がいったい、何を意味するのか?
 そういうことも全く謎なので、何のことかさっぱり判りませんが、「気をつけよ」という言葉とセットになっている為、どうしても、「無意識的に身構えてしまう」のです。
 そうして、犬山駅までは、特に問題もなく行けました。

 事件は、犬山駅で発生しました。

 この駅を折り返し地点としている列車がある為、何も考えずに列車に乗ると、あらぬ方向に向かってしまうのです。
 土地勘が全く無いので、ハッキリとしたことは判りませんが、市街地からますます遠ざかり、山の方へ向かうということは判りました。

 電光掲示板を見ながら、注意して列車に乗れば、そんなヘマはやらかさない。

 そのはずなのですが、電光掲示板の様子が、どうもおかしいのです。
 文字が、文字になっていないのです。

(どうなってんの? これじゃ、どれに乗ればいいのか判らないじゃないか!!)

 明らかに、異常事態なのですが、ホームにいる人々は平然としています。

 味岡駅の階段の時と同じで、《異常》を感じていたのは、私だけだったのかもしれません。

 この列車に乗れば、扶桑へゆく……、よな?

 念のため、ひとつやり過ごして確認してみると、そい列車が、逆方向に向かって走り去ってゆくのです。

(危ないなぁ。どうなってんだ、これ?)

 そして、その時、
「気をつけて。ワナだからね」
 みたいな事を、《ソイツ》が語りかけてきたのです。

 目に見えない、気配だけの、《ソイツ》です。この時は、なんとなく女性的な感じがしました。
「判ってる……」
 わたしは、返しました。

 既にもう、何でもアリの状態だったので、このくらいのことで、取り乱したりしません。《ソイツ》が側に居る事自体は、前から判っていたのですから。
 側に居るのですから、語りかけるぐらいもするでしょう。

 そういう空間だったのですから。

 この「問題」は、急いで行こうとさえしなければ、割と簡単でした。
 車輌に「名古屋駅行き」と書かれている各駅列車に乗ればいいのです。

 出発が何番目であろうと、そんな事はどうでもいいのです。
 ですから、そういう列車に乗って、座席に座って待ちました。

 案の定、急行だか快速だかが、先に出発して行きましたが、私の乗った列車も、その後、名古屋方面に向かって走り出しました。

 ですが、またしてもここで問題が起こります。

「扶桑へ直接向かってはダメなんじゃないか?」

 という思いが沸き上がってきたのです。


 何故ならば、私は追われていて、目的地は扶桑だという事も知られているからです。
(そういう設定になっている)

 ということは、「敵」は扶桑駅で待ち構えているはずだ!!

「ならば、直ぐに列車を降りて、徒歩で向かうべきだ」という事になったのです。

 そうして、再び歩き始めます。
 可能な限り、線路に沿って歩きます。
 ただ、道の関係で、時々、線路から遠ざからなければなりませんでした。
 ですから、予想したよりもかなり長い距離を歩く事になりました。

 意識が飛びそうになるので、落ちいてたタバコの吸い殻を拾って、その臭いを嗅いでみたりもしました。
(馬鹿ですね。指が臭くなっただけで、効果は殆ど無かったと思います)

 空は、特に雲は無かったですが、日差しが強いワケでもなく、空が明るくなったというだけで、実際にはまだ夜が続いているような印象を受けました。

 いつの間にか、どことこなく昭和の香りがする場所に辿り着き、
「やっぱり、変な世界に迷い込んだ?」
 とか感じたりもしました。

 途中、警察官数人が通行人と話しをしている場面に出くわし、
「ヤバイ。やっぱり待ち伏せされてた!!」
 とか、慌てて引き返したりもしました。
(もし、ラーメン屋の前にも待ち伏せいたら、近くから出前でも取るつもりでした)

 やがて、扶桑駅が視界に入りました。
「あれ? ラーメン屋が無かった。おかしいな……」

 以前来た時、散々歩き回ったのですから、見覚えのある景色に出くわすはずなのに、見覚えのある景色にも、あのラーメン店にも辿り着けませんでした。
 それで、目的地は扶桑駅から、ラーメン店に切り替わりました。
 駅の位置が判れば、あのラーメン店の方向も大凡の見当は尽きます。

 ですから、ラーメン店があるとおぼしき方角に向かって歩き始めます。
 ところが、見覚えのある景色が一向に現れません。
 それどころか、全く見覚えのない路地に突き当たり、そして、墓地に辿り着きました。

 そして、私はその墓地の中に、引き寄せられるように入ってゆきました。



 つづく。

スポンサーリンク

Posted bysusa

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply