そして、《変態》という人種が生まれた――⑬

susa

そして、《変態》という人種が生まれた――⑬

フォウ・ムラサメ 
機動戦士Zガンダムより フォウ・ムラサメ 地球連邦軍の研究機関であるムラサメ研究所が、人工のニュータイプとして完成した4番めの被験体。この分野において、連邦軍はジオンの機関に大きく水を開けられていたが、フォウは非常に高いレベルの《変態能力》、もとい感応能力をもっていた。実験の副作用か、あるいは意図的なものなのか、彼女は記憶を失っており、自らの生い立ちすら知らずにいる。また、コロニー落としによる心理的外傷なのであろう、「空が落ちてくる」という猛烈なトラウマを抱えている。ガンダムワールドで、涙が最も似合うイメージ。可変モビルアーマー・サイコ・ガンダムのパイロット。彼女も「ガンダムに選ばれた特別な人間」しかも、ものすごく強烈に。そして、彼女の元ネタはとある「神様」である。たぶん。

 ということで。
 なんか勘違いされそうなので、この辺りで釘を差しておきます。
 ガンダムは、別にキリスト教世界を題材にした物語ではないです。
 シャアとララァはキリスト教系だけど、別系統の神話も入ってます。


 この記事はそして、《変態》という人種が生まれた――⑫の続きです。

 ララァ・スンという少女の原型となったものが仮にマグダラのマリア(娼婦のマリア)であるとして、そのことと、「ニュータイプ(他者と解り合う)」という事が、どのようにつながってくるのでしょうか?
 原作者である富野氏は、視聴者に、一体何を求めたのでしょうか?

 子どもたちの中から、一人でも二人でもいいから、遠くにいる相手と言葉もかわさずに意志の疎通が出来るニュータイプ(超能力者)になる人が現れることでしょうか?

 いえいえ。
 それは、要求レベルが高すぎます。
(いや、ほんとにそれを期待したのかもしれないけどさ)

 でも、「普通の人」であっても、ニュータイプと同じような事は出来ます。
 それは、相手をよく観察して、相手を理解しようと務めること。
 物事の上っ面ではなく、内面をしっかりと見極めること。

 他者と解り合うために要する時間が、「一瞬」である必要など、全く無いのです。
 時間をかけて、じっくり考えても良いのです。


 シャア‥アズナブルという人物は、軍人です。
 ララァ‥スンは、もともとは、娼婦です。

 軍人と娼婦は、どちらもともに、「人類最古の職業」と言われています。
 軍人と娼婦は、対になる関係と言えます。
 ですが、軍人(軍隊)というと、もっと他にも、対になるものが思い浮かびます。
「平和」です。
 そうすると、「あぁ。この作品はリアリティーのある戦争アニメを通じて、現実世界の平和について考えさせたいのかな?」
 と、考察が広がります。

 ガンダムの冒頭には、くどいほどコロニー落としの映像が流れます。
「あぁ。これは、広島と長崎に投下された原子爆弾をイメージしているのかな?」
 と、考察が広がります。

 圧倒的な地球連邦軍の物量と、開戦当初にそんな地球連邦軍をモビルスーツという新兵器で完膚なきまでに叩き潰したジオンの関係。

 あぁ。これは太平洋戦争じゃないか!!
 そういう事に、考えが至るはずです。

 コロニー落としによって荒廃した世界。
 あぁ。
「敗戦後の日本の姿」を忘れないでくれ。
「戦争にのめり込んでも、行きつく先は悲惨な末路しかないんだ」
「誰が勝っても、戦争は悲劇を生むんだ」

 子どもたちに、そういう願いが込められていることを汲み取れる人間に成長して欲しい。
 という
願いが込められていたんじゃないのか?



(今回、フォウ以外のキャラについても暴露しようかと思ったんだけど、いっぺんに盛り込むのもなんだっておもったんで、一人にしました。さて、彼女の元ネタは、いったい、どこの国のなんて名前の神様でしょう?)

 つづく

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Posted bysusa

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