ピテカントロプスの神様(心の中に住み着いた誰か)――③

susa

ピテカントロプスの神様(心の中に住み着いた誰か)――③

この記事は《ピテカントロプスの神様(心の中に住み着いた誰か)――②》の続きです。

 人間は、独りでは生きて行けません。
 現代人は勿論ですが、ピテカントロプスの時代、体毛を失ってしまった祖先達は、この時点で既に、一人では生きて行けない生き物になっていました。
(一、二ヶ月のサバイバルは出来たでしょうが、長期間は無理ということです。一人になった瞬間に、何かのスイッチが入って死んじゃう、とかじゃありません)

ラムちゃん_s
「うる星やつら」のラムちゃん

 それで、孤独でいる異性を見つけたりすると、無意識が非常に強く反応をする仕様になったと思われます。
(※人間以外だって、仲間を助ける動物は沢山いますし、一目惚れだってします。ただ、傾向としてそれが過剰になったというだけのことです)

諸星あたる
「うる星やつら」の諸星あたる

 その際の反応というのは、「あいつはお前に気があるぞ」なんて事を囁いてみたり、言葉としては何も言わない代わりに、快楽中枢のスイッチをこっそりと「ON」に切り替えたり、といった事です。

 これには、相手が死なない様に助けてあげるという意味だけでなく、「自分の子孫を残すチャンスを最大限に生かす」という大きく二つの意味があります。

「一目惚れ」も、「○○ちゃんと僕は愛し合っているんだ~」みたいな妄想も、やっぱり、「無意識」が関与していると思われます。

 一目惚れは、何時の時代も多くの人にとって「憧れ」の対象でしょう。
 この世の中には、「相手を一目見て恋に落ちました」とかいう話しが好きな人で溢れかえっています。反対に、後者はもの凄く嫌われています。(ストーカーってヤツですね)
 ですが、これだって、かつては有益に機能して、人の命を救う事と、繁殖することに、大きな意味を持っていたたと思われます。

 今では、ゴキブリやカメムシ、あるいは毛虫以上に嫌われていますけれど。

 いったい、どうしてこんな事になってしまったのでしょう?

 それは、一にも二にも、「人間の密度」が、変化した結果だと考えられます。

 人間の密度が少ない世界では、自分が独りぼっちで彷徨っているところに「あなたこそ私の運命の人だ!!」「私があなたを守ります」みたいにして現れてくれる人が居たら、それだけで救われた気持ちになったでしょうし、言い寄られた側も、そのまま恋に落ちてしまう可能性が相当高かったと思われます。
(例え、それが絶世のゲテモノ顔であっても)

よつばと「俺が守る」
「よつばと!」より

 しかし、人間で溢れかえっている現代では、わざわざタイプではない異性に助けて貰わなくても、周囲は人間で溢れかえっていますし、そもそも、例え独りでもお金があればそれなりに生きて行けるように、社会が変質しています。
 だから、「助かった」とか思う前に、ストレートに「余計なお世話よ。ナニ、この人。気持ち悪い」で片付けられてしまうのです。
(ただし、イケメンは大抵のことなら好感が持たれますね。不条理ですが。というか、こういう事も手伝って祖先の美形化が進んだわけです)

 つまり、「あいつはお前に気があるぞ」的な囁きも、かつては本当の「キューピッド」として、立派に機能していたはずなのです。

ふうか「キューピッド」_s

「よつばと!」より

 そして、二人が恋に落ちた後、「実は、あの時神様が耳元で囁いたんだ……」みたいな事を言えば、それはもの凄くロマンチックだったはずなのですが……

 人類を取り巻く環境があまりにも急変した為に、肉体がついて行けなくなったって事なんですよね。


 つづく。

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Posted bysusa

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