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人の脳は、どうして大きくなったのか?――その③

susa

人の脳は、どうして大きくなったのか?――その③

 この記事は《人の脳は、どうして大きくなったのか?――その②》の続きです。

 脳が熱源であるならば、その性能は、体積に比例すると考えられます。
 幸い、発見されているヒト化石の頭蓋から、脳の容積はすでに算定されています。
 また、全身骨格が発見されていれば、ほぼ正確な体長が判明していますし、全身の骨が見つかっていなくとも、おおよその数字は算出されています。

 ホモサピエンス(現代人)の脳容積は1360ccで、
 ネアンデルタール人の脳容積は1600ccです。

 さて、今回の謎解きです。

なぜ、ネアンデルタール人の脳のほうが大きいのか?


(ホモサピエンスのほうが賢いのに、頭の悪いネアンデルタール人のほうが脳が大きいというのは、理解できない、納得がいかない、という事で、学者に限らず、多くの人々が頭を悩ませてきました)

 しかし、脳が「熱源」であるならば、この謎も、やっぱり氷解してしまうのです。

 ホモサピエンスの平均身長は165cm、
 ネアンデルタール人の平均身長を180cmと仮定します。
(ネアンデルタール人は大型種です)

 体積は、縦×横×高さで求められます。
 そして、乱暴ですが、ホモサピエンスもネアンデルタール人も、体格的には変わらないということで計算をしてみます。
 1.65x1.65x1.65=約4.5
 1.8x1.8x1.8=約5.8

 1360÷4.5=302
 1600÷5.8=275

 熱源に対する負荷(暖めなければならない対象)の割合から考えると、ネアンデルタール人は、むしろ出力が不足気味に感じられますが、身体が大きいと、それだけ体温の低下は緩和されるので、このぐらいが妥当なところだと思われます。

 そして、5万年前ぐらいまでインドネシアのフローレス島に生息していた、身長1メートルほどの小型人類「ホモ・フローレシエンシス」についても計算してみます。

一寸法師B
 節分ですし、「一寸法師の鬼退治」

 ホモ・フローレシエンシスの推定脳容積は400ccです。身長は1メートル。
 1x1x1=1
 400÷1=400

 すると、ネアンデルタール人やホモサピエンスより、
ホモ・フローレシエンシスの方が、むしろ脳の熱出力は余裕がある、という計算になります。
(もし、身長を1.1メートルに設定すると、ホモサピエンスとほぼ同じスコアになります)。

 ですが。

 上記のように、身体が小さければ小さいほど外気による影響は大きくなりますから、400という数字は妥当なのではないかと思われます。

 ホモ・フローレシエンシスは、存在が知られてから今日まで、「ヒトでありながら、なぜコレほど脳が小さいのか?」と話題になっていました。
 それも、石器や火を使用するなど、動物とは明らかに一線を画していたので、科学者たちも頭を悩ませていたのです。

 こんなに脳が小さいのに、本当に、「ヒト」として成立していたのか?
 400ccというのは、チンパンジーの脳とほとんど同じサイズだから、無理もないんですが。
※この計算を体毛の生えているチンパンジーに適用しても、無意味です。

 と。

 ですが、人間という生命体を成立させるために脳に求められているものが知性ではなく「熱」であるとするならば、ネアンデルタール人の脳も、ホモ・フローレシエンシスの脳も、「このぐらいが妥当な容積である」と、納得できるのではないでしょうか?

 3万年前から比べて、人類の脳は10%も縮んだそうです。

 でもね。
 氷河期が開けて暖かくなったし、文明が発達して暖房器具がどんどん良くなったし、衣服も進化したし。そもそも、肉食動物に追い掛け回されることも無くなったし。

 脳が熱源なのだとしたら、

 コレだけ条件が揃ったら、

 小さくなるのは、当たり前。


 じゃないですか?


 なんだかんだ言っても、脳みそは、エネルギーを浪費するから。

 つづく

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Posted bysusa

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