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人類の知性の起源ーその②

susa

人類の知性の起源ーその②

 この記事は《人類の知性の起源ーその①》の続きです。

 ホモサピエンスの脳の容積は、この十数万年間、殆ど変化していません。
 ですから、「脳が大きくなったから、賢くなった」訳でもありません。
 5万年前というと、ネアンデルタール人とホモサピエンス、あるいはデニソワ人とホモサピエンスの間で、混血が進んだじきでもあります。
 では、「混血」が人類に知性をもたらしたのでしょうか?
 間接的に、混血が知性を飛躍した可能性はありますが、混血が直接知性を向上させた可能性は低いです。
 何故ならば、先ほど例に挙げた「針」を考案したのは、純粋なデニソワ人だからです。

 最古の針が発見されたのは、ロシア領アルタイ山脈の洞窟の中でした。
 この時代、ホモサピエンスはまだこの地域に至ってはいません。
 純粋なデニソワ人が、この時期に最も革命的と言える発明を行ったのですから、飛躍的な知性向上の原因を「混血」に求めるわけには行きません。

 私の考える「知性向上」の原因は、「食糧事情の改善」と「安全性の確保」です。
 日本国憲法で言うところの第25条、「健康で文化的な最低限度の暮らし」です。

 5万年前は、氷河期の最中にあったものの、気候の変化が激しく、局所的には比較的暖かい時期が幾度も訪れた時代です。
 暖かくなれば、植物の成長が盛んになります。植物の成長が盛んになれば草食動物が増えます。そうなると、人類は猟によって獲物をとる確率が上向きますし、どう猛な肉食動物も、武器を持っている人間を襲うより、草食動物を襲う事を選ぶでしょう。


 さらに場合によっては、ここに、混血による恩恵が重さなった例もあったでしょう。
 ネアンデルタール人やデニソワ人は、犬に例えると大型種です。
 これに対して、ホモサピエンスは、中型種です。

 数が同等なら、均等に混じり合うでしょう。
 ところが、ホモサピエンスの数が圧倒的に多かった為、両者の混血によって、混血したネアンデルタールやデニソワの子孫は、数世代後には身体が小さくなる方に極端に振れたはずです。
 身体が小さいというの事は、食べる量が少なくて済む、という事を意味します。
 獲物が増えたにも関わらず、必要とする食べ物は減ったのです。
 おまけに、混血種達は混血によってホモサピエンスの食べ物に関する知識と、ネアンデルタール人やデニソワ人の食べ物に関する知識の全てを継承しました。

 また、5万年前の気候は、寒さが極めて激しくなる時期も存在しました。
 食べ物が無くなると、条件が同じであれば先に死んでゆくのは身体が大きい方です。これによって、純粋なネアンデルタール人や純粋なデニソワ人は、混血によって小型化した仲間との競合に打ち勝てず、消えていったのだと思われます。
 ですがこの時期、人類の祖先達は、一時的な現象ではあったにせよ、食料に困ることが大場派に減り、おまけに外敵に襲われるリスクが低下した、好環境を手に入れた事は紛れもない事実なのです。
(※食べ物が豊富にあると人口増加率が増えるので、食料の余剰は次第に減少してしまいます)

 このことは、敗戦後の日本が、戦乱と無縁の平和な時代を、半世紀以上にわたって享受出来、その間にめざましい発展を遂げたことによく似ています。

 つづく。

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Posted bysusa

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