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「やおよろずの神々」に関する考察――その⑥(最終回)

susa

「やおよろずの神々」に関する考察――その⑥(最終回)

(この記事は《
「やおよろずの神々」に関する考察――その⑤ 》の続きです

「やおよろず」は、元々は隠語であったと考えられます。
 縄文時代早期、あるいは先縄文時代末期は、極めて出産が失敗するケースが続出した時代だったと思われます。その根拠は、この時期に、体格の異なる2つの人種の大規模な混血が起こったからです。

 そして、縄文人たちは、「お産の失敗で母子ともに死なせるより、母親が犠牲になってもこどおだけは助ける」という選択をしました。(その当時の名残りと思われる風習が、アイヌ文化の中に存在します。アイヌには、妊婦が死亡すると、お腹を割いて子供を取り出し、子供を抱かせて埋葬する風習があったのです)

 母親だけが死ぬと、「母親のない子供」が残されます。
 縄文社会は、この子供たちを、「神様からの授かりもの」として、大切に育てたのでしょう。
 大切に、というか、集落全体が、「我が子」として育てたわけです。

 だって、この世に残しても虐められたり悲惨な一生を送るような社会なら、母親は「この子もあちらに連れてゆこう」と、心中をしてしまうでしょ?
 それだと、人口が維持できないんですね。
 それに、出産する可能性のある女性にとっては、「あすは我が身」の問題です。
 自分が無事でも、自分の子供は出産で命を落とすかもしれない。

 その時に、悲惨な扱いをされたら嫌だから。
 だから、徹底的に大切にした。

 当然ながら、そういう子供たちのことを、「おやなし」なんて残酷な言葉で表現できるわけがありません。
 もっと柔らかい、隠語が用意されます。

 それが、「やおよろず」


「親が少ない(いない)」の逆さ言葉。

 そして、子供を残してこの世を去った母親たちは、神様として扱われます。
「やおよろず」の「神」です。

 そして、これらの事実を前提に、「日本神話の原型」が創造され、「やおよろずの神」が「イザナミ」という血肉を得たのです。
 その、最初の原型には、スサノオやツクヨミは、おそらく全く登場しなかったのです。

 日本神話は、記紀に至るまでの間に、形を変え続けたのです。

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Posted bysusa

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